平成27年3月30日に開催された桧家HDの株主総会に参加してきました。
今年から場所が東京に代わりまして、東京駅直結のビルが会場です。定刻直前に会場に入りましたが、出席はおよそ80人くらいでしょうか。昨年よりも少ないですし、いかにも地元のおじさん風の株主が減ったように感じます。
定刻通り10時から始まりまして、報告事項が終わったのが10時半過ぎ。ここからメインイベント?の質疑応答が始まります。内容は別として、今回の質疑応答は結構活発でした。質問は1回につき2問まで。以下、要点を記載します。
Q1.前期の日本アクアの状況について
A1.円安と不具合の発生による原料使用量の増加が利益が伸びなかった原因。現在の為替レートは織り込み済みなので急激な変動がなければ予想の範囲に落ち着くと思う。競合は何社かあるが、日本アクアが有利な状況。
Q2.耐震、耐火に関する考え方は?
A2.(住宅に関して)耐震は標準レベルの性能。防火規制の厳しい都心部での戸建展開はコスト的にも難しい(他社も同じ)。
Q3.大工は良い仕事をしているが、某営業マンの態度がひどかった。どんな社員教育をしているのか。長期の事業展望と特損の具体的内容を教えてほしい。
A3.社員の採用育成は最重要テーマの一つと認識している。長期展望は新会社設立(フュージョン資産マネジメント)などで布石を打っているが、まずは中期計画の達成に注力するつもり。特損の中では減損損失が多いが、これは建替えの決まったモデルハウスの簿価を損失計上しているため。
Q4.地盤改良事業はやらないのか?
A4.価格競争が激しく外部拡販の見通しが立たないので、現状では内製化の予定なし。
Q5.本社移転の理由について
A5.1000億企業を目指して都心部でビジネスを行うには、人材と情報確保が必要。東京に本社を置くことで効果が出ていると認識している。
Q6.介護保育事業進出の理由は?黒字化できるのか?
A6.介護の稼働率は75%で問題ありと認識している。90%まで高めたいが、競争が厳しくなってきているのは事実。厚木市で実績があるが、建物を木造とすることで設備投資を押さえ、低予算でも入居できる介護施設を展開していきたい。
Q7.昨年ベトナムへ海外視察しているが、海外展開の予定は?最近ストックボイスで見かけなくなったが意図はあるのか?
A7.パース作成などの外注ができないかを念頭に視察した(まだ具体化はしてない)。IRはその状況やタイミング、相手の都合等を勘案して判断したことをしており、スットクボイスを避けているという意図はない。
Q8.日本アクアの不具合について具体的に。国産化はできないのか。介護は稼働率何%まで行けば利益が出るのか。
A8.現地施工時に接着力が弱かったり、ひび割れが発生する現象があった。原料や気候、施工技術の複合的な原因が考えられるので研究センターで調べている。原材料のもとである素材量は海外メーカーしかやってない。国内メーカーは素材をブレンドしたりして業者に卸している。国内産だから安心という話ではない。介護については明確に何%で黒字とは言えないが、90%稼働を目標にがんばる。
Q9.定款変更の記載につきミスがある。名証→東証は考えてないのか?子会社の業績が不明なので来年から書くべき。本社は東京に移してよかったのか。以上は感想。質問は東日本大震災後のビジネスの状況は?
A9.(感想と質問の差がないと思われたのか、たくさん感想を求めすぎたためか、感想は全部スルーされる)復興需要は一巡した感触もあるが、沿岸部や原発事故に伴う移住などでまだビジネスチャンスはあるとの認識。
Q10.招集通知に書いてある定款変更の議題に関して、記載内容がおかしい。
→確かに記載が分かりにくいというか不適切というか。それはこの株主の言う通りですが、実質的には何も問題ないんじゃないかと私は思いました。ここで少しグタグタしまして時間を浪費。。この時点で11時40分を回っています。
Q10.の話もあって2号議案(定款一部変更)の採決手順で少し揉めましたが、採決自体はあっさり終了しました。時に11時50分。日本アクアや介護事業についての質問について、少し不明確ではっきりしない答えもありましたが、出そうな質問ではあったので準備が少し甘いんじゃないかなと思いました。せっかく東京に本社を移したのですから、総会対策のできる人を採用するのもありかもしれませんね。お土産のガトーラスクを貰って帰途につきました。