02.投資方針

今後の投資について②・・何に投資するか

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前回のテーマは投資の位置付けで、人生の満足度を上げるためには投資が不可欠という内容でした。私にとって、投資は単なる娯楽ではありません。

投資という言葉を分解すると「資本を投じる」と読めます。そして、投じた資本はいつか回収する必要があり、回収した資本は投じた資本よりも多くなっている必要があります。これはごく当たり前のことですが、投じた資本をいつ、どうやって回収するかをじっくり考えることが、成功への道だと考えています。

投資には3段階の局面があります。①まず対価を払って資産を買う局面、②次に購入した資産を保有し、資産の種類次第で運用益を収受する局面、③最後に資産を売却して投じた資本を回収する局面、です。このうち①に関しては、たいていの場合支払うべき対価が明確です。上場株式であればリアルタイムに株価が表示されます。③の回収額は不明確なケースが多いです。つまり、出るお金は明確なのに、回収できるお金は予測困難です。これが投資の難しいところです。②もやや不明確ですが、③に比べれば予想しやすいケースが多いでしょう。上場株式であれば事前に会社の予想配当が開示されますし、債券であれば利率として明確に決まっています。

少し具体的に話します。我々の身近にあるメジャーな投資対象は、株式、債券、不動産、FX、暗号資産、金地金あたりでしょうか。どれも①の購入時の対価は明確です。②に関しては株式、債券、不動産はある程度予測できます。暗号資産や金地金には②の概念がありません。③に関しては債券のみが明確で、その他は予測困難です。しかし投資家は、②や③が不明確な状況下で①の価格で投資するかどうかを判断しなければなりません。よく考えると恐ろしいことであり、投資がギャンブルと同一視される風潮があるのも理解できます。

さて、ここから先は私の考えです。私の場合、不安定な仕事からの収入を補完するというのが投資の役割であるため、資本は確実に、定期的に回収する必要があります。そのため、回収方法が③に限られる投資(例えば暗号資産や金地金)は不向きです。また、不動産投資というと聞こえが良いですが、実態は不動産事業でトラブルがつきものであるというのが過去の経験に基づく私の認識です。本業の仕事に集中したいので、不動産投資を第二の本業にするつもりはありません。したがって、不動産も今の私とは相性がよくありません。

残りの選択肢は株式と債券ですが、歴史的には債券よりも株式のパフォーマンスが圧倒的に高いので、株式が私の投資対象となります。ここは以前書評を書いたシーゲル教授の「株式投資の未来」にも出ていたはずです(正確には、その前著「株式投資」に詳しく書かれています)。さらに、株式の中でも②の比率が高い高配当株や増配株に集中投資を行って確実に資本を回収すべきと考えており、これを実行しています。胸高鳴る株価への期待はたいてい裏切られます。しかし、配当への期待が裏切られるケースはそれよりも遙かに少ないです。

20数年前、投資対象として株式を選んだのは単なる偶然ですが、結果的に正解でした。端的にいえば、狩猟型ではなく農耕型の投資が私のライフスタイルや性格に合っており、増配可能な高配当株への株式投資がベストな選択肢だと考えています。

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