株式投資をするに当たって、私は投資先が次の基準を満たしているかどうかをチェックしています。
・予想配当利回りが3.5%以上あること。ただし増配トレンドが明確である場合は、予想配当利回りが3.0%以上あれば投資可とする。
・優待が目当ての株式の場合は、配当と優待を合算した場合の利回りが5.0%以上あること。
上記の配当のハードルに加えて、PERの面で割高感がないかもチェックしています。不人気業種でいえばPERは10倍まで、人気のある業種でもPERで20倍が限度と考えています。あとはROEも気にします。ROEが高い企業は投資家重視の姿勢が強い傾向があると思うからです。しかし、これらのハードルをクリアしていても、必ずしも「買い」と判断する訳ではありません。
何度も繰り返し書いているので恐縮ですが、私は「配当逓増戦略」を採用しています。配当を毎年増やしていこうという作戦です。なのでいくら現時点での配当利回りが良くても、配当を増やしていこうという意思がない企業や、これ以上配当を増やせない状況(例えば利益が頭打ち、配当性向が限界に近い、など)にある企業に投資する気が起きません。換言すれば、例えば3年後、5年後に簿価の配当利回りで5.0%以上の利回りが確保出来そうな企業かどうかという点から選別をしていると言ってもよいでしょう。
投資をする以上は5.0%の利回りは確保したいので、(配当増加の可能性にある程度目を瞑る)優待目当て投資で5.0%の利回りが最低ラインになりますし、将来的な簿価の配当利回り5.0%達成を意識して発射台を高くするという観点から、今の配当利回りが3.5%、あるいは3.0%以上あるかという点が判断基準になっています。中長期的に投資先各社の簿価の配当利回りが5.0%以上になるのを願って投資していますが、上手くいくと簿価の配当利回りが10%を超えてくるケースもあります。私の場合だと桧家HDが10%を超えてまだ上昇しそうな気配があります。過去に保有していたJHRというJリート銘柄は20%弱まで成長してくれました。こういうのが私の理想でして、これらのケースでは株価も大きく上昇してキャピタルゲインも得ることが出来ます。
必然的に投資先の企業とは長期の付き合いになりますから、投資家重視の文化がある企業か、コミットしたことを守れる企業か否かという定性的な要素も大事になってきます。業績は数字に表示されますが、こういう企業の性格みたいな部分は実際に投資してみないとわからないことも多いです。なので投資を実行した後は、「経営陣が信用できるかどうか」という点に注目しています。投資をしてから「あれ?この会社大丈夫?」という場合もあるので、その場合には新規投資を控えたり、持ち株を減らしたりして対応しています。