04.業績モニタリング

吉野家HD 平成28年2月期 第一四半期決算

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本日は吉野家HDの決算発表日でした。私はここの株を100株しか持っていないのですが、よく牛丼を食べたりはなまるうどんに行くユーザーでもあるので、少し真面目に決算短信を読んでみました。

売上458億、営業利益は3.63億です。増収減益。増収率は僅かですが、減益率は営業利益ベースで前期比60%減に近く印象は悪いですね。次に分野別に見ていきます。

まず主軸の牛丼店、「吉野家」は1.8%減収、39.9%減益。売上228億、営業利益5.26億。
次に好調な「はなまる」は、8.6%増収、26.6%増益。売上54億、営業利益4.47億。
続いてステーキ「どん」は、6.7%増収、28.3%減益。売上63億、営業利益1.41億。
その次は「京樽」は、2.7%増収、27.8%増益。売上64億、営業利益1.69億。
海外分野はよくわからないので取りあえず無視します。

まず気になるのは全社での営業利益率の低さです。営業利益率は1%に届きません。100円売って利益が1円もないというのは非常に苦しいですね。分野別に見ても「はなまる」は利益率がよいですが、その他は営業利益率は2%台です。ちなみに分野別の営業利益は全社費用控除前なので、実際にはもっと低い利益率、1%弱になるかもしれません。

財務諸表のPLで売上原価率を計算してみると、前期比で1ポイントほど上昇しています。決算書に書いてある原材料の高騰というのは間違いなさそうですね。100円売ってようやく利益が2円という水準の商売で、コストが1円上がれば大変なことで、これで利益は半分吹っ飛びます。今まさにこの事態が起きているので、営業利益60%減というのはあり得ない数字ではありません。

恐らく会社もコスト削減に努力していることでしょうから、削るところがなくなれば後は値上げするしかありません。さすがにこの利幅は商売として薄すぎると思うので、ユーザーとしては複雑な気分ですが、多少の値上げもやむを得ない気がします。

よくも悪くも、今は会社が円安材料高という苦しみを一身に受けています。その分利用者は得をしています。ギリギリまで値上げを我慢することが悪いことではありませんし、ユーザーとしては好感も持てますが、株主としてはもう少し値上げして余裕のある経営をして欲しいところです。

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