本日、日本アクアから業績下方修正のリリースがありました。私は日本アクアの株を所有していませんが、親会社である桧家HDの株を持っているので間接的に影響を受けることになりそうです。
日本アクアは今年5月にも決算発表延期という体たらくでしたが、それに続いて今回の下方修正というのは非常に印象が悪いです。しかも前回の開示では「納品は遅れたけど中間期、期末には帳尻が合うので業績予想に変更なし」といっていたにも関わらず、結局下方修正ということでは信用は失墜したも同然です。
細かく読んでいくと、まず建築物(=戸建以外)向けの工事の遅れで受注を消化しきれず売上に転嫁できていないこと、リフォームカーの引渡しがまだもたついていることが売上と営業利益を圧迫しているようです。それと施工の不具合で結構な特別損失を計上するようです。原料メーカーと協議中とのことで負担が軽減される可能性もあるようですが、これによって中間期の純利益は赤字、通期の純利益はギリギリ黒字という予想とのこと。
個別の要因を見ていけば仕方のない部分もあると思います。リフォームカーの部分はあまり同情できませんが、工期の遅れは最近では耳にしますし、施工不良もパイオニアならではの生みの苦しみという側面もあります。ただ個別の事情はどうであるにせよ、投資家の期待を見事に裏切ったという点では「この会社の予測は信用できない」と烙印を押されても文句は言えません。商品としてのブランドは別として、対投資家という面でのブランドは今回の下方修正で吹き飛びました。これはこれから何年もかけて地道に信頼を回復していくしかないでしょう。一連のリリースを見ると、経営者層の判断の甘さを感じます。親会社もどういう監督をしているのか疑問です。
暗い話になりましたが、明るいところを探すとすれば、このような状況にせよ通期の売上と営業利益は昨年より上と予想されている部分でしょうか。しかしそもそも「この会社が出す予測を信じてよいのか?」という疑念を投資家は持つでしょうし、こう思わせるようになってしまったのが一番の問題でもあります。まだ成長途上で将来が期待できる会社だと思いますが、やんちゃぶりも想定以上なので、安くなければ手出し無用の株になった、というのが私の率直な印象です。
この業績修正は、ある程度親会社の数字にも影響するでしょう。来月上旬の決算開示までに修正のリリースもあるかもしれません。株価も振るいませんし、わくわくするようなリリースも出ませんし、どうも残念な展開です。。近いうちに持ち株を少し減らすかもしれません。