今年売らない方が有利なのは、【18×(A-B)+8×C(1-A/B)>0】に該当するケースです。
A・・株価の取得価格
B・・今年売る場合の売却価格
C・・来年以降に売る時の売却価格
利益確定しようとしている人ならば、買値(A)が今の株価(B)を上回っていると思います。そうすると、A>Bとなるので、数式左辺の前半「18×(A-B)」は必ずマイナスの数値になります。よって「A-B」が大きい=含み益が大きいほど、左辺全体の数値を少なくする方向に働きます。つまり、現時点で含み益が大きい場合、今年の利益確定するメリットが少なくなります。
直感的に言えば、含み益が大きい=税金が多い=再投資できる株数が少ない、ということになります。税金の前払い⇒再投資する場合株数が少なくなるので、含み益が多いときに利益確定のデメリットが顕著です。
次に数式左辺の後半「8×C(1-A/B)」について考えます。
まず、含み益がある状態ならば「A/B」は0と1の間の数値になります。現時点で含み益が大きいほど、「A/B」は0に近づき、「(1-A/B)」は1に近い数値になります。
逆に、現時点での含み益が小さいとき、「A/B」は1に近づき、「(1-A/B)」は0に近い数値になります。来年以降の株価Cはプラス(マイナスの株価は存在しません)です。
したがって、現時点で含み益が大きく、来年以降の株価(C)が高くなるほど、左辺後半の数値はプラスの数値として大きくなります。
まとめると、
・すでに含み益が相当出ているケース
・来年以降の株価がさらに高くなるケース
では、今年利益確定しないほうが有利という計算になります。
次回の記事でケーススタディを載せてみたいと思います。