1月21日金曜日、沖縄セルラーの第3四半期決算が開示されました。
売上は微増ですが、費用の増加で営業利益は5億円減、純利益は3億円下がる見込みとのこと。
正直なところ残念な内容です。
内訳を見てみました。
端末の出荷台数が従来予想よりも17,000台増えています。この前発売されたスマートフォンの影響?でしょうか。端末出荷台数の増加により売上げが1億円増、しかし売上原価と販売手数料で費用は6億円増、差し引き5億円のマイナスです。5億円÷17,000台≒29,400円/台で、携帯を1台売るのにこれ位の初期費用が発生するということなのでしょう。
新機種を買った人は従来よりARPUが増加しているというデータがあるので、新機種への移行は中長期的な利益につながります。後ろ向きな費用増ということではないので、新機種の売れ行きに注目したいところです。
設備投資に関しては、従来の説明どおり今後落ち着いてくる見通しのようです。何年かすれば、会計上は減価償却費減少=純利益増加という流れが見えてくるでしょう。
また、本社用地として日銀那覇支店跡地を14億円で購入したとのこと。敷地面積約630坪、坪222万円です。日銀跡地ということであればきっと良い場所なのでしょう。地方都市にしてはよい値段だと感じます。容積率は600%なので、他の規制に制限されなければ、630坪×600%=3780坪のビルが建築可能となります。仮に建築単価を坪75万(適当です)とすれば、最大で建築コストは28億となります。容積を全部消化すると、土地+建物=42億円の事業費となります。
問題はどれだけメリットがあるかですが、決算書を見るとBSの項目に敷金として約1億円あります。敷金を賃料の6か月分として賃料を逆算すると、年額賃料は2億円と推定されます。本社ビルに全ての機能を集約すると仮定して、賃料削減効果は年2億円。固定資産税は5千万円くらいでしょうか。アニュアルで1億5千万円ほど節約できる計算となります。さらに、数値化しにくい効率向上のメリットがあります。
以上は私の勝手な想像なので、この施策の良し悪しは、どんな建物を立てどう運用するの発表があるまでは分かりません。が、キャッシュリッチな会社だから出来る芸当には違いありません。続報を待ちたいと思います。