正確には「新賢明なる投資家」の上下巻です。
著者はベンジャミン・グレアム、バフェットの師匠に当たる人です。何十年も前に書かれた本ですが、現代日本の投資家が学ぶべきこともたくさんあります。気になったフレーズを抜き出してみました。
・相場とは持続不可能な楽観主義と根拠のない悲観主義との間を永遠に行ったり来たりする振り子である
・賢明な投資家とは、楽観主義者に売り、悲観主義者から買う現実主義者である
・ウォール街では熱狂が素晴らしい結果を生むこともあるが、大抵は破滅へと続く
・価値判断が大切・・支払うものと受け取るもののバランスを考える
・人気株を買うこと=投機・ギャンブルという面がある
・防衛的投資家は、長期の配当実績がある財務良好有名企業の株を手ごろな価格で買って分散投資すること
・積極的投資家は人気のない大企業を狙うべき
・急速な成長は長続きしない、期待に応えられる成長企業ばかりではない
・好景気下で、非優良企業の株を買うことは危険
・株を買うこと=企業の持分を買うこと
・安全域を十分に確保すること=割安な買い物をする事が投資の成功につながる
・投資家にとって最大の敵は自分自身である
他にもありますが、きりがないのでこれ位にしておきます。
成長性よりこれまでの実績を重視しようというのがグレアムの基本スタンスです。良くも悪くも保守的な運用思想だと思いますが、これなら致命的な損失から身を守りやすいでしょう。バリュー投資、長期投資を行う投資家にとって、何度も読む価値のある本です。
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