電力会社の決算チェックが終わりましたので、今度は沖縄セルラーの決算チェックです。沖縄セルラーは私のポートフォリオの中で第2位のシェアを占める主要投資先です。
売上高 :630億円 前期比+0.6%
営業利益:117億円 +4.4%
経常利益:118億円 +4.2%
純利益 :80億円 +6.6%
増収増益決算です。増収といってもごく僅かな増収で、携帯電話については頭打ちと言ってもよいかもしれません。決算短信に明示されていませんが、契約回線数が増えて客単価が停滞しているという現象を紐解くと、グループ内の格安スマホへの乗り換えが進みつつ、ドコモやソフトバンクからグループ内格安スマホへの流入も発生しているのではないでしょうか?そうであればこれまで伸長していた客単価が微減となったのも頷けます。ここ1年ほどで格安スマホの存在感を無視できなくなってきましたが、昨年夏以降格安スマホ対策を本格化させてグループ内格安スマホブランドを立ち上げていたのが奏功したのか、他社に客を奪われてはいないのは不幸中の幸いです。固定回線は売上比率が少ないですが、シェア拡大が着々と進んでいるようです。
トップラインが伸びていない点が不安ですが、販促費用が減少したため利益はそれなりに増えています。結果、前期末配当も50円から55円に修正され、今期も110円配当となりました。この点は本当にありがたいです。キャッシュフローは余裕綽々という感じで、余剰資金を親会社に貸し付けている様子。この分なら当面増配を続けられると思います。
今期は売上高がほぼ横ばい、利益は若干増加という予想が開示されています。沖縄セルラーは手堅い予測をしてくるので、結果としては前期と同じ程度の増収幅、増益幅が期待できるのではないかと考えています。
トップラインの動向には気を付ける必要がありますが、すでに急成長を期待されている成長株というカテゴリーには入っていないと思われるので、株価への影響は少ないと思います。リスク管理の観点から将来的にはシェアを下げたいと思いますが、当面はこのまま様子見するつもりです。