中部電力の決算短信をチェックしてみます。
売上高 :2兆6,035億円 前期比-9.8%
営業利益:1,364億円 -55.8%
経常利益:1,214億円 -57.6%
純利益 :1,146億円 -32.4%
前期比で見ると相当利益が減って痛々しいです。売上は10%近いマイナスですが、販売電力量はマイナス0.1%なので大きな問題はないと考えてよさそうです。売上高が大きく減っているのは、東北電力の決算と同様に業界特有の価格調整制度があるためで、中長期的にはプラスマイナスゼロに収束するはずです。むしろ販売電力量から見ると他の大手電力よりも善戦している印象です。
利益も大幅減ですが、減額幅の大半は燃料費調整額の期ずれ(1,540億円)によるものです。なので大して心配する必要もないと考えています。
キャッシュフローに関しては、営業CF<投資CFとなっており理想的とは言えませんが、手元資金は潤沢なので問題ないでしょう。自己資本比率は30%を超えており業界トップクラスです。自己資本比率が30%を超えると社債発行等で有利になると聞いたがことがありますので、今期以降は金融コストの低減が期待できるかもしれません。
配当は予定通り前期30円、今期も30円に据え置きです。今期40円というリリースを出すものと予想していましたが、これは意外でした。
今期は増収減益になるとの予測も開示されていますが、為替や原油価格の動向次第で大きく変動するものと思います。秋頃になれば先の見通しも明確になるので、状況次第では増配もありうると考えています。
投資判断に変更はなく、このままホールドする予定です。