投資先の桧家HDの第一四半期決算が開示されました。
売上 :17,373M(前同比 +11.4%)
営業利益:370M(前同比 +110.8%)
経常利益:379M(前同比 +122.6%)
純利益 :125M(前同比 -41.8%)
増収で営業利益と経常利益が大きく伸びています。純利益は何故か減少です。良さげな決算で前同比の増益率がよいですが、今期が良かった+前期が悪かった(駆け込み需要の反動)という要素がありそうです。個別の分野ごとにチェックします。
①注文住宅事業
受注棟数 718棟(+8.0%)
受注高 13,336M(+5.8%)
売上棟数 466棟(+5.0%)
売上高 9,275M(+6.8%)
営業利益 20M(-71.8%)
受注と売上は好調ですが、利益がパッとしません。決算短信によれば出店費用等が利益を圧迫している様子。先行投資なので必ずしも悪い利益減という訳ではなさそうです。▲71.8%という数字は印象が悪いですが、元々額が少ないので絶対額ではそんなに大きな影響はない気がします。総論的には「まあまあ」という感じでしょうか。
②不動産事業
売上棟数 95棟(+18.8%)
売上高 3,269M(+27.9%)
営業利益 110M(+79.9%)
年によって当たりはずれの多い分野ですが、今年は好調そうです。「フュージョン資産マネジメント」が業績に貢献という文言がありますが、このような形でこの子会社が出てきたのは初めてかもしれません。収益に貢献し始めてのであれば心強いです。
③断熱材事業
売上高 3,456M(+10.5%)
営業利益 219M(+212.7%)
日本アクアの担当領域ですが、絶好調のようです。売上増加とコスト削減の両輪で利益が大きく伸びました。増益率が素晴らしいのですが、これは前年度が悪すぎたという面が大きいためです。一昨年は今年よりもう少し良い利益でしたから。順調に回復している、というのが正しい見方ではないでしょうか。。
④介護保育事業
売上高 1,088M(+14.3%)
営業利益 55M(黒字転換)
最近は四半期ベースで黒字転換していましたが、その傾向が継続しています。昨年末に戸田の不採算施設を閉鎖したのも効いたようです。特に保育の方が地道に利益に貢献してそうな雰囲気です。全体の利益に対する貢献度は低いですが、明るい材料だと思います。
細かい分野は省略しますが、主要分野を見渡すと致命的に悪い点は見当たりません。不調なことが多い第一四半期という点を考慮すれば、及第点と考えてもよいのではないでしょうか。純利益が低いのは、税金と少数株主持分(日本アクア等)の影響と思われます。今回は日本アクアの利益のシェアが大きいので、その分調整も大きいのではないかなと。今回の決算は大満足とまでは行きませんが、そこそこ納得できる内容であると思います。