前編の続きです。
④投資の勉強をするつもりがない人
ちょっと厳しい話をしますが、私はこういう視点からも投資の向き不向きを観察します。場数を踏むことで経験値は増えていきますが、勉強しないと身に付かない知識も重要です。投資家で長く退場せずに残っている人は、よく勉強している気がします。
勉強というのは、本を読んだり、会社の業績を調べたり、業界研究をしたり、そういうことですね。お金を投資するのと同じように、時間や情熱もある程度つぎ込むようにしましょう。失敗する確率は減りますし、ポリシーのある投資スタイルを身につけられます。
矛盾して聞こえるかもしれませんが、最初から知識豊富である必要はないです。知識面での最低限の向上心を持っていれば、株式投資家向きだと、私はそう思います。
⑤あまりにも高いリターンを期待する人
ここ数年は別として、毎年継続して何十パーセントという利益を出せる人は稀です。日本株の平均リターンも長期で見れば5%程度ではないでしょうか?例えば、元手資金を2年で10倍にしたい、という人がいたとすれば、それは高望みすぎます。目標を達成するためにリスキーな株に手を出すかもしれません。初心者のうちは、そういう株(俗に仕手株というやつです)には手を出さない方がいいです。結果として儲かることもありますが、欲張りすぎるのは破滅への近道です。
⑥精神的に弱い人
株をやっていると、時として欲に目がくらんだり、恐怖や絶望で精神が追いつめられることがあります。去年の5月23日の大暴落のパニックや、先月末の追加金融緩和のお祭り騒ぎが典型例です。平常心からかけ離れたそんな状況においても、生き残るには少しでも冷静さを残しておく必要があります。つまり、逆境においてもへこたれないタフさ、好環境下で奢らない自制心が必要です。なので、メンタルが極端に弱い方は、株式投資はあまり向かないと思います。投資をするにしても、個別株の投資は避けた方がいいかもしれません。
以上が、私が考えている投資に向かない人の例です。もしこれらの例に該当していなければ、株式投資家としてのスタートラインに立つ資格があると思います。逆に該当した場合で、それでも株をやりたい人は、弱みをしっかり自覚して相場に臨むことを勧めします。