数日前の日経新聞に「上場企業が支払う配当が過去最高額」という記事がありました。確かに私のポートフォリオの配当もこのところ凄い勢いで増えていまして実感通りではありますが、具体的に調べてみました。
ある程度調べやすい期間ということでリーマンショック後の2010年から現在までの6年の間を対象とした時、私の現在の投資先が支払っている「配当総額」の変動率は次の通りです。電力株は代表選手的に東北電力のみを取り上げています。
桧家HD 10.3倍
兼松エンジニアリング 3.59倍
宝印刷 1.83倍
明光 1.74倍
SMFG 1.72倍
MUFG 1.64倍
興銀リース 1.61倍
センチュリー21 1.33倍
NTTドコモ 1.27倍
沖縄セルラー 1.23倍
吉野家HD 1.00倍
東北電力 0.42倍
断トツの一位は主力投資先の桧家HDでした。ここ数年株価は鳴かず飛ばずですが、近年の配当の伸びは凄いですね。この銘柄はキャピタルゲインではなくインカムゲインで儲ける銘柄なのかもしれません。次は兼松エンジニアリングの3.59倍です。その次は1.6~1.8倍に多くの銘柄が続きます。業績が安定している通信株はドコモ1.27倍、沖縄セルラー1.23倍とやや低めです。沖縄セルラーは3年ほど前までは苦戦期だったので増配ベースが低かったためでしょう。吉野家HDは変わらずで、唯一の1倍割れ(マイナス)が東北電力です。これは東日本大震災と原発停止に伴う減配が原因です。
この数字は配当総額ベースなので、自社株買いや増資をしている企業の場合、一株当たりの配当とはピッタリ一致しませんが、企業の配当政策は反映できているものと思います。こうして眺めますと、6年で配当が1.5倍以上になることも珍しくなく、複利に換算すると7%程度のペースで増配していても不思議ではありません。
もちろんこの6年間にも波乱はありましたが、リーマンショック後比較的右肩上がりで配当が順調に増えた時期で、今後もこのペースが続くと考えるのは少し楽観的かもしれませんが、中長期的に4%程度の配当成長なら見込めるような気がします。ROEが8%位の企業は結構ありますから、無茶な想定でもありません。
さらに配当の再投資で3%の利回りの株をどんどん購入していくことができれば、4%+3%=7%、つまり年7%のペースで配当は雪だるま式に増えていくことが期待できまますし、このペースで増えれば配当は10年で2倍になります!銘柄選び次第ではもっと高いパフォーマンスも狙えるかもしれません。やはり配当狙いの投資って凄いなと思います。
キャピタルゲインを狙っていく投資もエキサイティングですが、私は地味ながらも確実性の高い配当狙いの投資が好きで、中長期的なパフォーマンスも優れているものと思います。配当を増やして行けば、理屈上いずれ資産額も増大していきますし、人に勧める機会があれば、配当を雪だるま式に増やして行く投資方法を薦めたいと考えています。