この夏から新規に投資を始めた宝印刷、数日前に決算開示がありましたので目を通してみました。
名前からすると印刷会社かなという印象を受けるのですが、上場会社のディスクロージャーを支援するのが本業で、イメージとはちょっと違います。今年になってからは村上ファンドの流れをくむ投資会社や大幅増配で話題となっています。
さて、決算の内容です。
売上:5,361M(前年同期比+2.4%)
営業利益:1,398M(+30.0%)
経常利益:1,435M(+30.5%)
純利益:954M(+39.8%)
パッとみて目を引くのは営業利益が伸びていることです。これは前年に一時的な費用があったためで、今期はそれがなくなったので利益が大幅増に見えている事情があり、普段はもっとマイルドな数字のようです。それでも営業利益率は26%という水準で、小さいながらも結構な高収益企業といえます。素晴らしいですね!
それとこの会社の大きな特徴は、売上の季節変動要因が大きいということです。上場会社のディスクロージャーは一年のうちでも特定の時に方より、そこから報酬を得る宝印刷もその影響を受けます。具体的には第1四半期に通期の40%程度をドカンと稼いで、第2、第3四半期に向かって数字が寂しくなり、最後の第4四半期でまた持ち直す、という具合です。この株をいじるなら、ここは頭にお入れておく必要がありそうです。
自己資本比率が80%というのも特徴で財務は盤石です。また基本的にストックビジネスなので毎年一定の数字が稼げる形態だと思われます。その点を踏まえて年間配当50円という水準は無理をしていないと判断しまして、配当利回りで4%確保できるなら「買い」ということで最近熱心に拾っている次第です。
少し前に中期経営計画で結構気合の入った数値目標が掲げられていまして、成長性にも期待したいと思うのですが、この株の長所は業績が比較的安定している点なので、どららかというと私のポートフォリオの中では守備的な位置づけの株になりそうです。