本日は東北電力の決算発表がありました。結果としては増収増益の好決算ですが、中身についても確認してみました。
まず売上ですが前年同期比で2.2%増加です。販売電力量が減少しましたが、再生エネ交付金や工事収入の増加で穴埋めできているようです。同業他社でも同じ傾向のようですが、天候や節電の影響で消費電力が細っているようです。本当に景気が良いなら、ここが好調になると思うのですが、そんな状況でもないのでしょうか。。ここがメインの事業なので、株主としては販売電力量の反転に期待です。
営業費用は修繕費が増えたものの、燃料費の低下で0.7%減となり、結果として営業利益は18.2%増加、経常利益は25.3%増加、純利益は28.6%増加という内容に着地しました。
数字だけ見れば好決算ですが、販売電力量の低迷に少し不安がありますし、燃料費の低下もタイムラグ由来のもの、つまり燃料の仕入れがさがっても、消費者価格への反映が数か月遅れるという制度によるものです。今回は仕入れ費用がさがり、消費者価格が相対的に高止まりした期間だったので実態以上に利益が膨らみましたが、この燃料費減によるボーナスはずっと続くわけではありません。
少し不安もあるものの、自己資本比率は15.9%まで回復、会社が危機的水準と考えていた15%を上回った点は良かったです。これで配当を増やせる環境も一段と整ってきました。東京ガスとの合弁会社設立との報道もありましたので、将来が楽しみです。株価も1,800円への定着を期待したと思います。