ここ最近やたらと強い日経平均は、ついに22,000円の大台に達しました。民主党政権の時には8,000円台でしたから相当高くなりました。
これから株価がどう動くは神のみぞ知ることですが、長期的には日経平均3万とか4万とかも可能性はあり得ると考えていまして、そう考えたのは先日『生涯投資家』という本を読んだのがきっかけです。例えば何かのきっかけで多くの上場企業がより積極的な株主還元を始めるシナリオが現実になれば、日本株の配当利回りはグンと上昇して買いが殺到します。もちろん、事業投資に資金を振り向けることが適している成長企業は事業投資に資金を回すのが正解なので、全部に上場企業にそうして欲しいという話ではありません。あてもなく貯めこむだけの企業に配当等で株主還元をして貰って経済の活性化を図りましょうという話です。
デフレ下で日本企業は自己資本を厚くしてきましたから、配当原資は充実しているはずです。J-REITで採用されているような配当の損金算入を認めて企業側にもインセンティブを与えれば、面白いことになるのではないでしょうか。仮に配当の損金算入を認めれば法人税収が減りますが、個人からの所得税収である程度はカバーできるはずですし、資産効果で税収の底上げも期待できるので財政的にあり得ない話でもないように思います。株主もアベノミクス初期のような資産効果でお金を使うでしょうし、株主でない人にも年金を通して広く恩恵があるでしょう。
本格的な人口減少が始まろうとする今、日本の株式市場に明るい展望を求めることは決して容易ではないかもしれませんが、こういうバラ色シナリオを実現させうる埋蔵金を抱えている日本の株式市場は捨てたもんじゃないと思います。